ひだかたかのり(日高崇典)のブログ

できないのではない、出会えていないだけです

最下位の成績の子ども

こんにちは、ひだかたかのりです。

 

1年生終了時、国語1で他教科はオール2

 

ぼくがこれまでに一斉授業で教えた現役の子どもの中で、この子ほど成績が悪かった子はいません。
※高校受験に失敗した子どもを教えていた予備校には、もっとひどい成績の子が何人かいました。

 

通常、このレベルの子どもは、一斉授業で教えることはできません。て言うか、良心的な塾ならこんな成績の子どもは受け入れません。なぜならば、絶対に成績を上げることができないと考えるからです。

※参考までにお知らせしますと、ぼくが最初に英語を教え始めた塾では、オール3未満の子どもは預からないことになっていました(ただし、兄弟姉妹がいる場合は、例外的に2つまでは2があっても入塾を許可していました)。

 

しか~し、この子は、ぼくが中2から教え始めたクラスの中で一番まじめでした。そして、ただ一人だけ、ぼくが出す宿題を毎回、必ずやり続けたのです。
(宿題といっても、ぼくが出すものは、普通の子どもなら10分程度でできるものばかり。ですが、できない子どもはそれすらやってきません)

 

たとえば、『人称代名詞の変化を暗記する』という宿題を出した場合…

 

「A」「覚えてません」
「B」「覚えてません」
「C」「覚えてません」

 

1年間、新人の先生に教えられて英語がわからなくなっていた彼らは、まったくやる気がなくなってしまっていました。

※通常、できないクラスほど、力がないと思われている先生が当てられます。つまり、その塾に転職したてだったぼくも、力がないと思われていたということです ^_^;

 

そして、最後にその子に当てます。

 

「D、まずは人称代名詞7つ」「I, we, you, he, she, it, they」

「それぞれの変化」「 I, my, me。we, our, us。you, your, you …」

 

「D、覚えるのに何分かかった?」「10分くらいです」

「お前らは(※腹が立つと口が悪くなります(^_^;)、たった10分の勉強もでけへんのか?風呂でも、トイレでも、布団の中でも覚えようと思ったらどこでもできるやろ゛(`ヘ´#)」

 

といった感じの授業がしばらく続きました。その内、2、3人ダメだったら、ぼくはDさんに当てるようになりました。その結果、Dさんは、中2の2学期には英語が4になりました(当時の4は、24%程度、35人のクラスなら、全体で3位~10位くらい)。

そして、中3の2学期以降は、ついに英語が5になったのです(クラス全体で2、3人程度)。その時のDさんの中間テストと期末テストの平均点は93点、その塾にいた同じ学校の学年トップの子どもとは、3~4点ぐらいしか変わりませんでした。

 

この子の国語力ですが、ぼくが2年間教えて(と言っても週に1回50分だけ)2までにしかならなかったので、本当に理解力は低かった子どもだと言えます。

 

あなたの理解力は、Dさんよりも下ですか?
※Dさんが英語5を取る前に(中2の2月頃)、ぼくは「中学英語がゼロからよくわかる本」を出版しました。この本につけていたサブタイトルは3950分の奇跡 Dさんとの学力アップは、本当に奇跡的なことでした。